2015年2月3日火曜日

国際戦略としての「IS」

未承認国家」を創出することは、国際政治を有利に導くための現代の国際戦略である。
かつての「傀儡国家」「植民地」も同じである。

コソボを欧米日本が承認したことにより、それまで長年続いた「暴力による国境変更を国際社会は承認しない」という国際ルールが消滅した。

その後の、アブハジアと南オセチア(グルジア戦争の結果)、クリミア、ノボロシア(ウクライナ東部2州)が未承認国家化し、前3地域をロシアが国家として承認したことは、コソボが引き起こした「その2、その3、その4」である。

では、シリアとイラクにまたがる「IS」は、誰が何の為に「未承認国家」として創り上げたのだろうか?
ISの基本構成要員は、旧バース党(フセイン時代のスンニ派政権下の軍人)だと言われる。

彼らに資金と軍事物資を援助しているのは誰だろう?
サウジとトルコが大きいと言われる。

では目的は何だろう?
イラクがシーア派国家になり、イラン・イラクが連合国家の様相を呈する事を妨害することだろう。

それで損をするのは、誰だろう?
シーア派のイラン
そしてイランとの関係改善を進めているUSだろう

(廣瀬陽子、未承認国家と覇権なき世界を読んで思ったこと)

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