2024年5月6日月曜日

(25)パフォーマンス改善の高速化 = 習得の順番が重要です

早く上達したい、資産を早く増やしたい
気持ちは良くわかります

それを実現するには・・・

1:最速でスキルを習得するには、習得の順番・priortyがある

2:必須習得スキル(=アイテムをゲットしていないと先へ進めないゲームみたいな事)をクリアしないと、その先のステップ・アップができない

・・・・というのが投資スキル習得の掟です


人間のやる投資では損をしないことが重要です。損失は3倍の儲けと同価値の精神的インパクトを持っています。

含み損200万円、含み益350万円という状態の2銘柄を持っている場合は、含み損は3倍の600万円のインパクトをはっきするので、保有銘柄全体としては250万円の含み損的な精神状態になってしまい、そのために平常心が維持できずにイライラしてしまう。そんな状態では正しい投資判断ができなくなる


特に初心者は平常心を維持する訓練が完成していないので、なおさら損失を減らすことが重要になります

初心者は「4勝4敗なのに、トータルで若干損失が出ている、と悩む」人が多いのですが、その損失発生のトレード・売買は、中上級者から見れば「やる意味が無い、やるだけ損」という墓穴売買が多いものです


だから、初心者がまず習得するのは、墓穴行動を認識し、それをしないことです
墓穴行動=負けの数、これが減ればプラス側(=儲けの金額)が同額でも損失金額が減るので年間の利益金額(=利益ー損失)は増加します


墓穴行動は様々あり、ここで全部は紹介できませんが、代表的なものは「面白そうだ!と思ったら、少し買ってから真面目に考えてみよう」という軽率な売買です。

これを辞めるだけでも随分と年間の損失を減らすことができます。詳細は初級1セミナーで解説していますが、4勝4敗から4勝2敗に脱するのが初級です



世の中には様々な投資手法があふれており、ともすれば沢山の投資手法をマスターしなければ儲けられないのでは、と焦る人も多いかもしれませんが、心配は無用です

複数の手法を同時進行でマスターするのは難易度が高く、そのすべてが中途半端な習熟度になってしまうリスクが高いものです


たとえ話的に言えば・・・

戦場で戦う際に必要なスキルは、槍、鉄砲、刀である

槍を習熟している兵士は、槍の戦いでは勝てるが、鉄砲と刀の戦場では負ける。だから槍の兵士は槍の戦場だけで戦い、鉄砲と刀の戦場には参加しない


つまり、投資スキルも何か一個を習熟すれば、その投資局面では大儲けができる。しかし、その投資スキルが妥当しない局面ではスルーする(=現金保有、またはインデックス保有)



初級を脱する頃からは、・・・

1:4勝2敗を5勝2敗にする(=勝パターンを増やす)ための追加の投資スキルを身に着ける

2:勝幅を拡大させる=グリップ力強化、負け幅を減らす=損切力強化

・・・という中級の学習に移行するのです



つまり、中級者は積極的な攻めの手法を磨き上げるフェイズなのです

2024年5月5日日曜日

最高の投資方法(24)多数説が株価を決める

 投資が上手になれないのは、自分の判断が間違っている事を認識できないからだ

間違っているとは、当面の多数意見に背を向けて、少数意見側の投資をする状態だ

最終的には、少数意見である「あなたの投資判断」が勝利して多数意見になる日が来るかもしれない。

しかし、それは思っている以上に先の話であり、人間は待てない性癖の生き物であり、失意のうちに撤退してしまう残念な結果になることが多い


なぜ少数意見側についてしまうのか?

株価はどういう風に決まるか、という考え方を採用せずに、「*+*であるのが正しい、*+*になるハズだ」という一直線の考え方で単純すぎる判断をしてしまう事が原因だと思う



さらには、株価を決めるのは投資家の多数意見であるにもかかわらず、世間やメディアに流れる感情的な意見(=その多くは、うっぷん晴らし&不平不満の表明、無責任なイケイケ論)が株価を決める多数意見だと誤解してしまう、ことも間違いの要因だろう
日本人全員が株式投資家になれば、世間と投資家は一致するだろうが、現状はそうではない


以前も間違いを犯し、今回も同じパターンで間違うのはなぜか?

前も同じように間違った事を記憶していないからだ

人間は記憶が苦手だし、記憶は現在の自分を正当化する方向に改ざんされてしまうものだ。
自分の売買判断、売買行動を記録していない状態では、同じ間違いを繰り返してしまう


投資経験が3年以下の人が間違うのは仕方がない。知識と経験が投資判断に資するビッグデータとして機能するほどには蓄積されていないからだ

しかし、5年以上も経験しているけど間違いが多いのは、記録不足が原因だと思う

2024年5月3日金曜日

最高の投資方法(23) 相場が終わるとお里帰り

上昇相場を終わらせるような材料、イベントが発生すると、トレンドが反転し下落が始まる

では、どこまで下がるのか?


その上昇相場の起点まで戻る、という事が良く起こる。それをお里帰りと呼んでいる


下図はネットフリックスだが、2期連続の失望決算という大ネガティブ・イベントが起こり、その結果急速な上昇相場の起点だった左側のピンクのレベルまで下がってしまった


次は日経平均株価だが、バブル崩壊という最大級のネガティブ要因の発生により、バブル相場の起点だった左側のピンクのレベルまで下がってしまった

2020年のコロナ恩恵銘柄バブルの崩壊(=C.WoodのETFバブル崩壊)に際しても、同様なお里帰りが起こった

2024年春の急速ドル高円安相場の終了に際しても、ドルの下値のターゲットしては、
AとBが見える、と春山は判断している


この相場の起点をどこだと考えるかが、AとBの違いになる

2024年5月1日水曜日

最高の投資手法(22)利益と株価の比率は重要だ by 日本株のグローバル化

業績に対してPERが高すぎる割高株が世界標準のvaluation に向かって修練する動きが長期間続いている


そんな割高株に該当するのは・・・

1:利益などほとんど出ていないのにイケイケの雰囲気だけで上がってしまった株

2:投資テーマに該当するとして囃されたが、業績を見るに中身が伴っていなかった

3:賞味期限(=2~3年の好業績フェイズ)切れてしまったにもかかわらず、後ろ髪をひかれた投資家が時々買いを入れるので割高状態が解消せず、結果的に長期低迷ペナルティボックスに入った株

・・・・などだが、東証3指数の中では、東証グロース市場指数に割高株が多く含まれている

その結果、東証グロース市場指数は冴えない状態が続いている(下図、黄色線)



これまでの「日本には日本の独自性があるから、それで良いのだという井戸の中」から世界標準という大海に放り出されたみたいだ



新NISAで世界の株、特にUSカブ、に触れた投資家の増加が、この流れを促進していると春山は感じている

2024年4月30日火曜日

最高の投資方法(21)温故知新、、どこまで遡って歴史を学びますか?

温故知新とは過去の知見を現在に生かすことだ

しかし、時間は限られている。金儲けのために時間を優先配分するのも主客転倒だ

現在の投資判断に必要な最小限の歴史的な知見があれば十分だと思う


投資に役立つ歴史の勉強に順番付けするなら・・・

1:1970年以降を学ぶ、これが最も重要だ

春山は、1982~2009年がポスト冷戦第一相場(2007年10月ピーク)で、2009年以降が第二相場だと認識しているからだ




日本、中国、米国の1970年代以降を知れば、現在の投資判断に必要な最低限の知識は習得できると思う


2:次は、第二次世界大戦後を学ぶことだ

米国を中心とする世界がどのように形成されたか、冷戦とはどういう事だったのか、その知見があれば現在の第二次冷戦時代と言われる国際政治の本質を鳥瞰できるだろう

それは、1945年に建国するイスラエルと中東の関係を知ることでもある


ここまでは世界共通だ

これが終わったら、


3:日本の明治維新以降を学ぶ、特に金融と産業がどのような発展をして今日に至ってきたか、明治期から第二次世界大戦前後、1980年代以降の激動の政治経済の歴史は日本株投資、金利&ドル円為替の判断に資するだろう


これ以上は、趣味の領域だろうが、しいて言えば・・・

4:1648年以降の欧米を学ぶことは役に立つ

近代、近世、現代と経済金融がどのような背景で変遷したかはジンワリと正しい判断をさせてくれると思う

2024年4月29日月曜日

最高の投資方法(20)故知新の注意点、その時相場はそれをまだ知らなかった

相場は、その時に判明している事実に反応する

判明している事実とは、・・・

1:既に発表された事実

2:メディアなどで流れている懸念や楽観などの憶測

・・・・の二つだ


過去の事実・憶測と過去の相場の関係を比較判断する時、つまり歴史を参考にする時には注意すべき点がある

それは、数年後に本当のことが分かるが、数年前のliveの相場は、その真実をまだ知らない、もしくは後年判明する真実とは異なった情報に反応して株価が形成されている、という点だ


そして10年後に過去を総括したような本が書かれる時、本の作家は相場はその真実を最初から知っていたという誤解で分析判断して書いてしまうことが多いということだ


温故知新に際してはlive情報、現在進行形で記述された記録を読むことが重要だ

その意味でSNSやブログの膨大なアーカイブは将来の宝の山であり、それをAIが学習する意義は大きいのだ


経済指標も、1年後に正式なものが確定するモノ、2か月後に発表されるモノ、様々な時間差がある

データに基づいてと相場を分析する人も、上記作家のような過ちを犯す人が多いので注意した方が良い


例えば、2ヶ月後に暫定値が発表され、その後に大幅に改訂されるDGPを使って、過去相場を解説する記事や書籍がある。
その作者がやってしまう間違いは、
1:2か月後にしか発表されないデータ(例:1-3月GDPは、5月発表)を、1-3月の相場が統計値を知っていて日々の相場が動いていた

・・・・という時間差を無視して過去相場を分析解説する記事や書籍などは間違いを流布しまう

これも、投資家を誤解させる情報となってしまう