2016年11月2日水曜日

2017年を考える_2 : 欧州

欧米:キリスト教民主主義、 中国:無宗教社会主義市場経済、イスラム:宗教至上主義

欧州
国家・国境の尊重:尊重する、ヴェストファーレン体制の欧州
欧米(国境不可侵)>中国(核心的利益があれば国境は無視できる)>イスラム(宗教によって世界が統一れるべし)

世界選挙:全国区有権者と考えるか、小さな地域代表と考えるか
ムスリム:15億人、 キリスト教徒:22億人、 ヒンズー教徒9億人
中国:14億人、 イスラム地域:17億人、 欧米:11億人、 インド:13億人

国とか国境とか言う概念(=内政不干渉)が現代的な意味で出現したのは、1648年のヴェストファーレン条約
それ以前は、王侯貴族は近隣や遠隔地にバラバラに分散した支配地域を持ち、婚姻関係で支配権が頻繁に変化していた。
その後フランス革命とナポレオン戦争を経て、欧州は現代的な国民国家という形態に落ち着くが、歴史の必然ではなく、たまたまこうなってしまった、と解釈するのが妥当

USが派遣を握る前、第一次世界大戦前までは欧州が国際政治を動かしていた。
二度にわたる欧州の戦乱で政治と経済と国土と国民が疲弊し、死んだ兵士がもたらす労働者不足を旧植民地からの移民に依存せざるを得なかった欧州が現在抱え込む移民&難民問題は、解決に数世代を要する大問題だろう。

移民&難民は、逃げ出す国の政治経済が好転しなければ止まらない。
死の恐怖、迫害の危険から逃れる人々は必死だ。
地続きの中東と欧州は数千年前から国境など無いかのような往き来をして来た、平和裡であれ暴力的であれ、それは両地域の
DNAだろう。



両大戦で疲弊した欧州の復活を目指して欧州諸国は「国家連合的なEUの拡大」戦略を採用してきた。
西欧連合から始まって中東欧を取り込み、今やロシアの国境まで拡大した。

しかし、伸びきった戦線の兵站が破たんして撤兵を強いられるがごとく、
新規の加盟国に対する甘い蜜であった財政援助の資金は消えてしまい、旧植民地である中東地域の不安定を輸入してしまう状況(=Job&Social Security目的で流入する移民&難民)に直面し、加盟国内の意思統一は破たんしてしまった。

そもそも複雑な民族問題や歴史問題を抱えている欧州だが、加盟国が多くなると「大同小異」でまとまることが困難になる。
「大同のメリット=共通の利益」よりも「小異のデメリット=各国の事情」が大きくなってしまう。
小異を我慢する代金としての補助金も枯渇傾向なので、ますます困難な状況が予想される。

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