2015年4月20日月曜日

SNS = 多数の目による評価、フィルター

ソーシャルメディアやモバイルの活用の進展

売り手の会社がどれだけ宣伝しても、
socialの中で評価を得ないと、
売れない、受け入れてもらえない

多数の目による評価、フィルター
消費者万歳的な状況、
売り手にとっては「ダマシが通用しない」状況

騙されるのは、socialを活用しない人、信用しない人、出来ない

2015年4月14日火曜日

地政学的リスク イアンブレマー講演 (5)

(7)原油価格は戻らない

かつては、OPECが一つの国家として機能していた。
OPECは、「今年は、これだけ生産する」と宣言した。
そのOPECは今は死んだ。
統一した生産計画を打ち出せない。

その結果、
経済合理性が前面に出て、原油価格が決まるようになった

シェール関連で、US大統領が「今年は、これだけ生産する」と宣言することは無い。
今や市場が価格を決定する。

メキシコは、海外の投資を呼び込むために、エネルギー生産の国家独占をやめた。
ブラジルも、その動きに続こうとしている。

原価格の決定は、国家の「今年は、これだけ生産する」という政治的なファクターから、経済と市場にゆだねられるようになったが、これは昔には戻らない。

(8)ブラジルはまだ苦悩が続く
2004年から2007年のような「資源大量浪費型の新興国の生産設備拡大&消費というバブル」は当分やってこない。
今は、普通の経済だ。
だから、ブラジルやロシアの苦境は長期間続くだろう。


地政学的リスク イアンブレマー講演 (4)

(6)ギリシアはEUから離脱しない

ギリシア政府がEUに留まりたいと言う限り、EUに留まるだろう。
しかし、NATOからの離脱は有りうる

ウクライナの問題は、EUのオーバー・ストレッチに対するロシアの引くに引けぬ対応だ。

1991年のソ連の崩壊以降、ロシアは改革を進めるにあたって、USや欧州を信頼した。
しかしUSや欧州は、旧ソ連圏の国々を「資本主義化&民主主義化」する事にだけ興味があり、1998年のロシア危機に際してはUS(ルービン財務長官)はロシアの救済を意図的に遅らせて、ロシアを破綻に追い込んだ。

その後も、EUは東欧中欧国家を取り込んでロシアとの国境に迫った。
中でも、旧ソ連圏の国家をNATOに加盟させ、その国土にNATOの基地やミサイル防衛網(対ロシア戦略)を配備させた。そんな国家がロシアの隣国まで拡大した事に、ロシアは大いに苛立ち、怒りを覚えている。

特にウクライナは、ロシア発祥の地であり、ウクライナをEUに加盟させたり、NATO加盟+ミサイル配備という状況にすることは、ロシアにとっては絶対に許せない。

現在のギリシアの苦境に際して、「金融の武器化」を利用して、ギリシアにロシアの軍事基地を持つことに、ロシアは目標を設定しているだろう。

またサウス・ストリームと呼ばれるガス・パイプラインをギリシア国内を通って他の欧州へ伸ばすことも考慮している。その基地とパイプラインの使用料を高額にして実施的な援助として支払うことは、戦略的に合理的だ。

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地政学的リスク イアンブレマー講演 (3)

(5)経済はOKだか、政治はポピュリズムに汚染されて混迷

経済はOKだか、政治はポピュリズムに汚染されて混迷 、これは
世界的な傾向
民主主義国家は、ポピュリズムの高まりにより、隣国のこと、世界の事を軽視し、
国内の自分の事を過度に政治家に要求するようになった。

この結果、政治家は広い視野で行動できなくなった、たとえ内心では政治家が思っている事は崇高であっても・・・・

先進民主主義国家の国民が、共通して思っている事は、
1.
自国の状況に大きな問題がなくほぼ満足している。
2.何故、他国の事にかかわるのか、そんな暇があったら、もっと自国の状況を間然することに注力してほしい
3.自国の税金を他国にくれてやるなど、もっての外だ、
という感情だ。
これが政治家の行動を縛っている。

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それに関連して春山が感じたこと
1:金と心に余裕がないと国際的な視野で考え、行動が出来ない

2:過去は裕福な国から無償援助を得られた遅れた国家は、現状では無償援助を得られにくくなっており、世界の中で「オイテケボリ」を食らう可能性が増えている。
3:経済のグローバル化に背を向けることはできない
内向きになっている国民もグローバル経済の中から脱出はできない。
所与の環境となっている「グローバル経済、グローバル国際政治、世界各地の地政学」を理解して行動する余裕のある層(富裕層、企業経営者など)と理解しようともせず内向きな言動をする層との間の格差はさらに拡大するだろう。
そして、後者はどんどん「isolated」され、無視される傾向が始まる可能性がある。

地政学的リスク イアンブレマー講演 (2)

(3)USの後退、中国の勃興

第二次世界大戦後は、
A:
グローバリゼーションと、
B:アメリカン・スタンダード
(=アメリカ流民主主義+資本主義)
の時代だった。

 IMFWTOもアメリカの考える「グローバリゼーションとアメリカン・スタンダード」を世界に流布させるために、アメリカの意思で設立&運営されてきた。

今回の中国主導のAIIBは、
A:グローバリゼーションと、
B:非アメリカン・スタンダード
を突きつけた。
そして、それが受け入れられそうだ、という事を示唆している。

春山は、A:グローバリゼーションと、B:非アメリカン・スタンダードが、受け入れられるとまでは一気には賛同できない。
しかし、かつては口を出すが金も出した親分USが、
今では口は出すが金は出さなくなってきた事を受けて、
子分たちが「金を出してくれる親分候補、中国」にも二股かけておきたいと行動を始めた、と認識している。


(4)安定している中国

国際政治における中国の地位は高まり続けるだろう。

欧米が期待する「中国経済の
自由化が、民主主義への意向を促進する」という図式は実現しない。
共産党の指導者は賢明であり、民主主義国家のように衆愚の意向に左右される選挙に忙殺されることもない。
世界的な見地、遠い将来を見据えて、足元には苦痛を与える事を、民主主義国家より決断実行しやすい。

今度も中国の政治体制は現在のままだろう。

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地政学的リスク イアンブレマー講演 (1)

4月9日にイアン・ブレマー氏の講演を聞いた。
それをメモにしておきたい。
春山の意訳、曲解も多々あるだろうが、ご容赦を

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(1)冷戦終了後は不安定になった。

冷戦期は、核戦争など第三次世界大戦の危険があったが、政治面と地政学面は安定していた。
米ソという親分が、子分国家の箸の上げ下ろしまで監視していたからだ。
1991年にソ連が崩壊して以降は、戦争の危険は低下したが、世界各国の政治や地政学面は不安定になった。
米ロの力は相対的に低下したし、子分国家の面倒をみるだけの財政的な余裕は霧散した。


(2)ISは二年後には消滅している。

500ドルの月給を兵士に支払うための収入源が次々と消えている。
サウジからの資金は止まり、石油精製工場が破壊され石油製品の売却代金も消え、誘拐身代金を得ることも困難になった。

給料がもらえなくなったら、ISの兵士は出身国に帰るだろう。
武器を持って帰国するIS兵士は、帰国先で困った問題を引き引き起こすだろう。
それを聴いて春山は思った。
ISと言う
共通の敵が消えると中東アフリカ各国の異なる内部事情が表に出て来て、かえって混迷と内部対立が深まるだろう。

2010年の中東アフリカの春は「独裁政権は去ったが、内戦と混迷が来た」という悲惨な結果に終わり、各国とも苦しんでいる。
民衆は経済面で不満を持っており、その不満の矛先をそらす為にも、隣国との対立感情を利用するだろう。
各国で収拾に苦慮しているテロ活動や内戦などは、長期か混迷化だろう。


今回のイアン・ブレマー氏の話を聞くにつけ、各国で収拾に苦慮しているテロ活動や内戦などは、春山が以前から主張している「中東アフリカはやはり百年戦争だ」と再認識した。

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2015年4月13日月曜日

Secular Stagnation Hypothesis時代のPER

Secular Stagnation Hypothesis

もう先進国では成長なんてないのさ、、とサマーズが唱えている。
長期的にほとんど成長が無い、、そうなのか、違うのか

仮にそうだとすれば、「成長」は貴重だという事になる。

過去の成長企業のレベルと同じような成長を続けている企業は、過去以上に評価されてしかるべきだ。
それは、過去の同レベルの成長企業よりも、高いPERが与えられることになる。

一方、経済成長に自己の業績を依存する企業(循環株、景気敏感株)は辛い
景気の天井が低くなるので、業績のピークが低くなる
それは、PERが過去よりも低い状態がフェアになる事を意味する。

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2015年4月5日日曜日

一番伝えたかったこと 銘柄の考え方 (3月のセミナー)

外国の株に投資する時に大事な事

3月のセミナーで一番伝えたかったことは、
「投資を職業としない個人投資家」が保有するに適切な銘柄
の部分でした。

それを今日は掲載します。


外国の株に投資する際に重要な事

1.日本人でも豊富な情報をタイムリーに入手できる

自分の投資する海外企業の情報が、日本に住んでいる日本人でも容易に入手できることが重要です。
翻訳されるまでに1週間以上かかるようでは、投資という観点では不適格です。
現地のHPや情報サイトを見るとしても、英語以外の外国語だと平均的日本人では無理です。

投資した企業は、その日から「良くなってる? 悪くなってる? 大丈夫?」を知るために、情報を入手できることが大切です。
誰かにコレが儲かるよ、と言われても継続的に情報が入手できない企業なら投資を避けた方が賢明です。

2.自分で使っている、知っている、身近さ
肌感覚って重要です。
外国株に限りませんが、投資する企業が、何をしている企業なのか、、これを自分で理解できることが大切です。

誰かにコレが儲かるよ、と言われても自分が理解できない企業なら投資を避けた方が賢明です。
理解できない事、未体験の事、そういう場合、何かあったら右往左往して安値で売ってしまう事になります。または、脱出すべき時に、そのサインを見逃すことになります。

例えば、スターバックスは知っている、使っている、理解できる、に該当しますね。
facebookもそうですね。
でも、Thermo Fisher Scientific 、知らない、ワカラナイ、ですよね

3.理解できるシンプルなビジネス
儲かる株かもしれないけど、理解できない複雑なビジネス、多岐にわたる複数のビジネスをしている企業に投資するのは避けましょう。

上記2で書いたことと同じですが、あれもこれも沢山のビジネスをしている企業は、一般的には成熟企業です。色んな事を経験して結果として、その状態に到達したのです。(成熟した企業に投資しても、一般的には大きなリターンは期待できません。)

逆に、操業10年未満なのに、本業をなおざりにして、あれやこれやと手を出す経営者がいます。春山の30年ほどの経験では、そういう経営者は失敗することが多かったです。

投資家の視点からも、経営者の視点からも、選択と集中は重要です。
集中できるから、他のあれやこれやにと手を出す経営者や投資家に負けない
のです。



現在の経済や金融の状況、サイクル的見地からして重要な事

4.金融の本格引き締めまでは、景気への依存度が高い企業は避けたい

景気がそれほど強くない局面では、決算発表では「期待>実績」に陥りやすいです。
利益が外部要因(景気)に左右される企業、換言すれば他力本願の企業は避けたいですね

足元の状況だと、建設、資源エネルギーは手を出したくない、と春山は思っています。


春山の経験から重要と思う事

投資するなら、数年間にわたって、良いリターンを得たいですね
それは換言すれば、
5.賞味期限が長い投資ストーリーに投資しよう
代々木公園にデング熱を媒介する蚊が出た!
キンチョールが売れる、その株を買え!

これは数日で終わってしまう投資ストーリーです。
9時から15時まで画面に張り付いていないと、売りタイミングを逃して、大損をしてしまいます。
こんな賞味期限の短い銘柄は、普通の投資家はヤメておいた方が賢明です。

賞味期限を判定する際のポイントですが、
ビジネスの対象顧客は、多いか?
対象顧客の特徴は、富裕層、中流、その他一般か?
それを認識しておくことが重要です。

例えば、相場の初期は、富裕層は恩恵を受けますが、中流以下は受けません。
これから投資する企業ですが、あなたは何故その企業に投資するのか、、それが投資ストーリーです。
その投資ストーリーが、何か月、何年、有効なのか、それは観察しながら判断するのですが、投資する前に、一応の判断をしておいた方が賢明です。
投資後に、自分の判断をチェックできるからです。


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紹介した6銘柄
この6銘柄に関しては、
コア的位置付けの4銘柄、
オプション的の平均以上のリスク・テイクができるチャレンジ精神の豊かな投資家に適した2銘柄
という理解をしてください。

アップル(AAPL)
フェイスブック(FB)

スターバックス(SBUX)
セールスフォース・ドットコム(CRM)
この4銘柄は、例えば25%ずつ4個をパッケージで保有すれば、多少の浮き沈みはあるでしょうが、4個合計では多分合格レベルのパフォーマンスをもたらしてくれると考えています。

セルジーン(CELG)
コーチ(COH)
この2銘柄ですが、セルジーン(CELG)は値動きが激しいです。
コーチ(COH)は、復活すると春山は期待していますが、そうならない可能性もあります。復活すれば株価は、2-3倍だと思いますが、ダメなら低迷が続くでしょう。
この2銘柄に関しては、平均以上のリスク・テイクができるチャレンジ精神の豊かな投資家に対するご紹介と理解してください。

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2015年4月2日木曜日

保有銘柄数は少なくしましょう

「投資を職業としない個人投資家」が保有するに適切な銘柄は、少ない方が良い

1:運用とは、資産を増やすことが目的だ。

2:誰かと、またはインデックスと競争する必要はない


3:投資は昆虫採集(=死んだ虫)ではない。生きている株を毎日お世話することだ。


4:個人投資家が一人でお世話するには、限度があるので、1個~9個が適正だ。

銘柄数が少なくて不安なら、インデックスETFと個別銘柄を、あなたの能力に応じて組み合わせましょう